呂祖堂を見学してから、南京路にある国際大厦へ行った。
国際大厦のスターバックス(中国語で“星巴克”)にて、抹茶ラテ(中国語 で“抹茶拿鉄”)を飲む。 国際大厦は、その名の通り日本をはじめ外国企業の事務所が集中して いるビルである。 その1階にあるスタバは、西洋人や日本人の客が多い。 その日は週末だったが、ノートPCを持ち込んで仕事をしながらコーヒー を飲んでいる西洋人が多かった。 私が飲んだ抹茶ラテは、一杯27元(約432円)。 その日、私がお昼に食べたのは、牛肉板面3元(約48円)。 (2007年11月1日のブログ参照。) 抹茶ラテ1杯の値段は、工人達の9日分の昼食代に当たるのである。 [スタバの抹茶ラテ] 汚れた作業服を着た工人達は、きっとスタバには入らない(入れない) だろう。 また、ノートPCで仕事をしている西洋人達は、ローカル麺料理の店 には入らない(入れない)だろう。 それぞれの世界に、見えない壁があるような気がした。 同じ天津という街の中で、パラレルワールドがあるように思えた。 しかし、見えない壁は、全ての行き来を遮断している訳ではない。 私のように並行した世界を行き来する者もいる。 でも、実際には行き来したくても出来ない者もいるし、行き来出来ても それを拒否する者もいる…。 今の時代だけではない。 歴史を紐解くと租界時代辺りから、天津の街は、生活レベル的な区分に おいても、中国人と外国人という区分においても、ずっとパラレルワールド があった街なのである。 抹茶ラテを飲みながら、色々考え込んでしまった。 飲み終えた後は、散歩することにした。 散歩道に選んだのは、イギリス租界地の五大道のひとつである重慶道。 (五大道については、2007年4月19日、20日、21日、22日のブログを 参照。 ) イギリス租界地には、洋風な建物がたくさん残っている。 重慶道の街路樹は色付き、秋めいていた。 ザクロの実のなっている木も見つけた。 観光シーズンなので五大道巡りの馬車が行き交い、またブライダル シーズンでもあるので大きなレストランではどこでも結婚式が行われて いた。 散歩の途中、爆竹が鳴り、花嫁がレストランに入っていく姿も見かけた。 [重慶道] パラレルワールドの見えない壁は、いずれ時が消してくれるのだろうか? (ただ私の心の中だけの問題かもしれないが…。) <おまけ> NHKの番組、関口知宏の中国鉄道大紀行。 その旅の途中、関口さんが書いている絵日記が、HPに公開されている。 天津で中継があってから、天津はどんな風に描かれるのかと楽しみにして いたのだが、先日、天津での絵日記が公開された。(天津での絵日記) 中国の良いところ、たくさんあるのに誰一人答えられなかったなんて…。 絵日記を見て、同じ日本人として悲しくなってしまった…(;_;)
by yuzitj
| 2007-11-03 06:00
| 天津
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