6月22日(金)は、天津の日本料理屋“京都小店”にて、中医学について
の講座があった。 講師の先生は、徐文波先生。 北京の“御源堂”の女医さんである。 徐先生は、北京中医薬大学を卒業後、中国中医研究院附属西苑医院、 日本の岩手医科大学産婦人科で中医師として勤めてきた経験がある。 日本での生活経験が8年あり、日本語はとても堪能。 日本にいる間、中医学に関する講演会を多数おこなったきたそうである。 [徐文波先生](写真は御源堂HPより引用。) 講座のテーマは、“中医で体質改善”。 中医学についての基礎知識や、中医学から見た食べ物の知識、薬膳 についての説明があった。 中医学は、人と環境との調和、身体と精神とのバランスを診る医学。 健康な身体づくりには、日常身体に採り入れる食べ物が大切と考えら れている。 中国の人々は、中医学のお医者さんでなくても、身体を温める食べ物、 身体を冷やす食べ物、病気になった時の症状にあった食べ物などを とてもよく知っている。 日常生活に中医学の基本が根付いているからであろう。 日本人は中国人ほど食べ物の持つ性質についてあまり深く知らないが、 徐先生の話によると、日本の和食は中医学的にかなり考えられた食事 であるそうだ。 和食の王様“寿司”は、一見、身体を冷やす刺身が中心だが、身体を 温めるガリ、ワサビ、暖かいお茶などで、ちゃんとバランスが整うらしい。 刺身のツマ、シソなどは消化を助けたり、解毒作用があり、生の刺身を 食べる時は、必ず一緒に食べた方が良いそうだ。 この日の講座は、昼食付き。 講座の開催された日本料理屋さんでは、中医学から見てバランスの 取れている料理を用意してくれた。 (先生によると、身体を冷やす食べ物がちょっと多目だったようだが…。) 美味しく頂きながら、これはどういう作用があるのか、何と一緒に食べれ ばよいか、ちゃんと先生が説明してくれた。 これからも、自分の体調と、食材の持つ性質とのバランスを考えながら 食事しなければ…。 今日聞いた話の中で面白かったのが、中医学的には、古い場所(北京 でいうと、天壇や故宮など)を訪れることも“気”を養うことになるそうだ。 先生の所では、診察後、漢方の処方箋と一緒に、“気”を養うことの 出来る場所に行くことも薦めているそうである。 確かに古い場所では、何かしらパワーがあるような気がする。 旅行に行って疲れるはずが、逆に元気になって帰ってくる時があるのは、 そういうパワーを貰ってくるせいかもしれない。 中医学では、そういうことまで考えているなんて…。 なかなか奥が深くて面白い!
by yuzitj
| 2007-06-25 06:00
| 天津
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