8月1日は、中国では“八一節”と呼ばれる中国人民解放軍建軍の日。
今年は特に、80周年という節目の年。 中国のテレビは、各省各局の衛星放送が見られるのだが、どの局も 軍関係の記念番組を放送していた。 しかし、ラサの街中は全く“八一節”らしい雰囲気は無かった。 これも、チベット問題の影響なのだろうか? 8月1日の午前中は、ガイドと共にポタラ宮見学。 真っ青な空に、朝陽を浴びたポタラ宮の白い壁が映えて、何とも神々しい。 ポタラ宮は、ダライ・ラマの宮殿で、ラサの街の西部にある山“マルポリ (チベット語で“赤い山”の意)”の南斜面に建っている。 ポタラ宮の建設は、7世紀、吐蕃王朝がラサに都を移した時に始まり、 17世紀、ダライ・ラマ5世の時に本格的に建設され、彼の死から10年 以上経った1695年に完成した。 大きさは、総面積41平方km、(山を含めた)高さ115m、東西360m、 南北300mである。 1994年、ユネスコ世界遺産に登録された。 ポタラ宮は、ダライ・ラマ5世が建てた“白宮(ポタン・カルポ)”と、彼の 死後に建てられた“紅宮(ポタン・マルポ)”を中心として、千以上の部屋 が複雑に入り組む建物となっている。 “白宮”はダライ・ラマの住居と同時に執政の場所で、“紅宮”は歴代の ダライ・ラマの霊を祀った場所となっている。 [ポタラ宮] ポタラ宮は宮殿であり、寺ではないのだが、チベット仏教各派の総本山 的なイメージがあり、地方から多くの巡礼者が訪れる。 地方からの巡礼者は、農閑期に来ることが多いので、冬場はとても 賑わうそうである。 チベット仏教の信者は、手に“マニ車(経典が入った筒で、1回まわすと お経を1回唱えたことになる)”を持ち、地方から歩いてポタラ宮へ訪れる。 敬虔な信者は、“五体投地(身体を地面に投げ出し、大地にひれ伏しては また立上がる礼拝の仕方)”をおこないながら来るので、ポタラ宮まで来る のに、1年以上かかる場合もあるそうである。 [巡礼者] 入場は、予約制となっている。 入場希望日の前日、入場券売場で予約券を購入しなければならない。 旅行社に希望しておくと、前もって予約しておいてくれる。 ポタラ宮はどんどん老朽化していくのに対して、旅行者数は増大する 一方で、見学人数に制限をかけないと、危険な箇所もあるらしい。 現在、1日の入場者数は、二千人に制限されているそうである。 更に、室内の見学時間にも制限もある。 以前は3時間だったらしいが、昨年の夏から1時間に短縮されたらしい。 室内でゆっくり説明を聞いている時間がないので、入る前にガイドから 詳しい説明を受ける。 室内に入るまでは、坂道をのぼる。 高地なので、すぐに息がきれる。 [ポタラ宮、入り口までの景色] [ポタラ宮、室内への入り口] 室内は、写真撮影禁止。 中には、ダライ・ラマの謁見室や歴代ダライ・ラマの霊塔、弥勒仏殿、 立体マンダラ等々、なかなか見応えがあった。 写真を撮ることが出来ないのが残念! ちなみに、チベット仏教の弥勒菩薩像は、“半跏思惟(片方あぐらをかいた 形)”の姿ではなく、椅子に座っているような姿である。 ガイドの説明によると、未来仏である弥勒菩薩は、もうすぐ現在仏である 釈迦の跡を継ぐため、立ち上がる寸前なのだそうである。 ポタラ宮の室内見学を終えて、外に出る。 写真を撮ることが出来なかったので、写真集を買うことにした。 さすがに観光地価格! 高かったので、小さな写真集しか買えなかった…(^^;) [写真集] ポタラ宮からは、ラサの街並みがよく見える。 休みながら、帰りの坂道を下る。 [ラサの街並み] ポタラ宮の麓には、タルチョ(チベット仏教の五色の旗)が掛けてあった。 タルチョには、お経が書いてある。 [ポタラ宮、タルチョ] ポタラ宮の出口を出ると、ポタラ宮の周囲の壁には、大きなマニ車が 並んでいた。 巡礼者も観光客も、皆、マニ車を回していた。 [マニ車] ポタラ宮のすぐ南西に、薬王山の白塔がある。 そこからの眺めが良いらしいので、行ってみた。 [白塔からのポタラ宮] [白塔からのポタラ宮](動画) 白塔から、ポタラ宮広場へ。 ポタラ宮広場からは、ポタラ宮が正面に眺められる。 広場は、記念撮影する人々で賑わっていた。 [広場からのポタラ宮] ここでガイドと別れ、ホテルに戻る。 ホテルの近くのチベット・ネパール料理レストラン“ラサ・キッチン”へ行き、 昼食を食べる。 観光客に人気の店で、客のほとんどが欧米人であった。 チベットのスナックと、ネパール・カレーを食べる。美味! [ラサ・キッチン] お腹いっぱい食べて、昼から近くを散策。 (つづく)
by yuzitj
| 2007-08-11 06:00
| 中国
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